山崎畜産HP

ランキング参加中

無料ブログはココログ

« 口蹄疫・都城に常設消毒槽 | トップページ | 都城「やいちゃッ亭」に行ってきた »

2013/01/13

3等級の肉が足りないらしい

子牛の初競りも始まりました。
宮崎中央市場では高値での取引だったようで、繁殖農家さんはみんなニコニコしてるのでしょうね。

さて、昨年の11月から枝肉の価格も上昇したわけですが、お歳暮や歳末の手当てが落ち着いた12月の3週を境に急落しています。とほほ・・・

マグロの初競りで1億5千万円を超す値が付いたので、牛の枝肉もちょっとは期待していたのですが(笑)そうは上手くいかないようで。

8日付の日本農業新聞を見ると「和牛A3は2割高」という記事があります。

前年の初市と比べるとA3等級は260円高。
「景気低迷を反映して、価格の安い等級に引きがあった」
とのこと。

今後は全国的に上場頭数が先細る見通しで、牛枝肉相場はおおむね堅調に推移するのではないか・・・との見方も。

頭数が減っている原因としては

・2010年の口蹄疫
・2011年の東日本大震災

これらの影響で素牛の生産量が落ち込んだため、頭数は平年に比べ1割ほど少なくなる(卸会社)と見ているようです。

ところでウチでは「食肉通信」という新聞を購読しています。
週一の発行で、どちらかというと食肉流通業界向けの内容です。

新年号は2部構成で、その中に「H25年の食肉業界の課題を探る」なんて記事が書かれていました。

その中で気になるのは、やはりこれからの牛肉消費の動向などなのですが・・・
ここでも「和牛相場がA3等級を中心に回復傾向」と書かれています。

A3等級の牛肉が不足しているから引き合いが強い、よって高くなっている
という事らしいです。

「食肉通信」は農業新聞より、もうちょっとだけ突っ込んで書いてあるのですが、

・量販店の品揃えがA3中心になっている
・口蹄疫の後遺症
・倒産した安愚楽牧場が3等級を中心に生産していたのに、それが無くなった

これが、A3等級不足の原因とのこと。

「3等級の肉を欲しい」と思ってる人もたくさんいるってわけですね。
(逆に5等級は売れてないって事なんですが・・・。)

3等級で肥育農家に儲けが出るなら、無理にサシを入れずに出荷するというのも可能なのでしょうが、ここのところの素牛(子牛)価格の高さ、飼料の値上がりを考えると、やはり4等級以上の「上物」を作らねば赤字は必至です。
(現在の枝肉価格だと5等級でトントンって事もあるでしょう)

みんなが4等級以上を作っても、上物は売れず在庫が増え、ますます単価が下落する・・・という悪循環も考えられます。う~みゅ・・・

これからは、肥育期間を短くすることで経費を節減し、A3等級狙いで生産していく肥育農家も増えてくるかもしれませんね。

にほんブログ村 企業ブログ 酪農・畜産業へ ビジネスブログランキング
↑ポチッとお願いします~


昨年の初めは破たんした安愚楽牧場の換金目的の大量出荷で相場が崩れ、末からは3等級が足りない状況だそうで・・・何か振り回されていますね。
しかし・・・「安愚楽牧場は逆ブランド」という噂は聞いてはいたのですが、本当に3等級中心の生産だったのですね。知らなかったわ~。

3等級だから欲しいと思っている人もいるし、3等級には3等級の美味しさも利用法もあるわけで、「3等級だから悪い肉」でない事だけは確かです。はい。

« 口蹄疫・都城に常設消毒槽 | トップページ | 都城「やいちゃッ亭」に行ってきた »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

枝肉の話」カテゴリの記事

コメント

大変失礼な質問なのですが、
サシの入らない肥育方法って、あるのでしょうか。又は実践されたことはありますでしょうか。
質は落とさず、重量もそのまま、うまみを残し、サシだけ抜く。全くの素人なので興味本位です。
気になるのは、今の血統は、肉質が入るように造成されてきているので、「おい、何でサシ入るんよ」、みたいにならないか気になって。

先日は100g350円の黒毛和牛肉について教えていただいてありがとうございました。

今日食べてみました。牛丼にしました。

味はおとなしい美味しさで、少し歯ごたえがありました。

經産牛の意味は知っています。
經産牛は、別分野の肉と考えれば500円以上の価値があると思います。脂が少ないのもうれしいです。

福平さん

「おとなしい美味しさ」なかなかステキです。
人によって色々な表現があるものですね。
どんな味だったんだろう、同じお肉を食べた時に、私なら何と表現しただろうなぁ・・・
なんて考えてうっとり(笑)してしまいました。

>經産牛は、別分野の肉と考えれば500円以上の価値があると思います
食べ物を選ぶのに「安さ」を一番に考える人が多い中、こういう書き方をしてくださる方がいると生産者の一人として、とても嬉しく思います。m(_ _)m

kawabataさん

某N氏が食いつきそうな話題ですね。
私が書いて間違いがあるといけないので、返事は相方に書いてもらうことにしました。
もうしばらくお待ちください(^^)/

kawabataさん

サシの入らない飼い方。
うーん考えたこと無かったです(*_*)、もちろん実践したこともありません。
結果的にサシが無かったことはしょっちゅうですが(^_^;) 
逆ビタミンコントロール とか 最後まで高タンパクの餌で飼うとかでしょうかね
近江牛の木下牧場さんと さかえやさんの取り組みがkawabataさんの
意図しているものに近いかもしれません。
あと 某N氏ならやったことあるかもですね(*^。^*)

この記事へのコメントは終了しました。

« 口蹄疫・都城に常設消毒槽 | トップページ | 都城「やいちゃッ亭」に行ってきた »

2021年10月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

ブクログ

  • ブクログ

ブログパーツ

  • 3月31日まで投票できます

  • ジオターゲティング