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2011/11/10

安愚楽牧場・民事再生手続き廃止決定(破産へ)

※11月4日に東京地裁より管財人を選任して財産管理させる「管理命令」が出たが、8日の午後になって管財人が財務状況を調べた結果、民事再生は困難として異議申し立てがなければ「破産」手続きに入ることがわかった。

破産の記事はマスコミ各社から出ているが、分かりやすい物(預託農家の事を含めて)を選択したつもり。

民事再生手続きの安愚楽牧場、管財人を選任

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111104-OYT1T01145.htm

 和牛オーナー制度の運営で知られ、民事再生手続き中の「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市)について、東京地裁(鹿子木康裁判長)は4日、財産管理の権限を経営陣から再生管財人に移す管理命令を出した。


 再生管財人には、同手続きで監督委員を務めてきた渡辺顕弁護士(64)を選任した。

 和牛オーナー約7万3000人のうち約5000人が地裁に対し、ずさんな経営を行ってきた現経営陣には財産管理を任せられないとして、再生管財人を選任するよう申し立てていた。

 渡辺弁護士らは記者会見で、「牛や牧場の売却をスピードアップし、配当を積み増したい」と説明。東京電力福島第一原発事故の影響で経営が行き詰まったことについては、「直接的な被害だけでなく、風評被害も含めて東電に請求することになるだろう」と述べた。

(2011年11月4日20時58分 読売新聞)


安愚楽牧場:破産へ 東京地裁、民事再生手続き廃止決定 道内6万5400頭飼育

毎日新聞 2011年11月9日 北海道朝刊

http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20111109ddr041020006000c.html

 「和牛オーナー」制度で出資会員を集めていた「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)の経営が破綻した問題で、東京地裁(鹿子木康裁判長)は8日、進行中だった民事再生手続きの廃止を決定し、破産法に基づく保全管理命令を出した。同日付で保全管理人に選任された渡辺顕弁護士が明らかにした。今後1カ月間に異議申し立てがなければ、破産手続きに移行する。

 9月に始まった民事再生手続きでは、地裁が今月4日、財産管理の権限を経営陣から再生管財人に移す管理命令を出した。しかし、管財人に選任された渡辺弁護士が同牧場の資産状況を調べた結果、資金繰りが逼迫(ひっぱく)し、早ければ今月中にも運転資金がショートする状態であることが判明。再生計画の立案は極めて困難と判断し、再生手続きの廃止を求める上申書を提出した。牧場側も了承しているという。

 資金繰りを圧迫している最大のネックは、約13万頭の牛にかかる月約20億円のエサ代。牧場側は牛の売却を進めて現金収入を確保するとともにエサ代を削減していく意向だが、7万人を超える和牛オーナーの同意を一つ一つ得るのは非常に難しい。渡辺弁護士は「債権者の同意が逐一求められる民事再生手続きでは手間とコストがかかり過ぎ、迅速な破産手続きが妥当と判断した」と述べた。

 オーナー側の被害対策弁護団の調査によると、オーナーへの配当に充てる引当預金は約20億円にとどまっており、配当率は被害額の1%未満になる見通しという。【和田武士】

 ◇道内6万5400頭飼育
 ■預託農家

 安愚楽牧場は今年8月の民事再生申請時点で、北海道や栃木、宮崎県などに計40カ所の直営牧場を持つほか、全国346戸の預託農家があり、計約14万5100頭を飼育。このうち道内の直営牧場8カ所、預託農家136戸に約6万5400頭が飼育されている。

 安愚楽牧場の破綻処理に伴い、農家への未払い預託料などは保全財産次第で弁済が一部カットされる可能性が高い。また仮に牛を買い取って事業を続ける場合でも多額の資金が必要になるとみられる。道農政課は「各地の振興局で農家からの相談を受け付けているが、まずは安愚楽牧場や市町村などから情報を収集し、道内への影響を把握したい」としている。

 また、9月に十勝地方などの預託農家約50戸が集まり、結成した「全道安愚楽対策預託者協議会」は、新たな飼育の受け皿とする肉牛飼育法人の設立を検討中。横山和夫事務局長は「今後の事業見通しが見えない中で、既に破産に備え、準備してきた。預託農家が団結し、今後も飼育を続けられるよう、今月中旬から各地で説明会を開いていきたい」と話している。【田中裕之、三沢邦彦】

 ■オーナー

 老後や家族のために、と安愚楽牧場に多額の資金を預けていた全国の「オーナー」たちは先行きへの不安を語った。

 栃木県内の40代のオーナー夫妻は20年ほど前、生まれたばかりの長女の養育費にしようと「預金感覚」で契約した。やがて「老後の蓄えになるから」と考え、約9000万円をつぎ込んだ。破綻直前、牧場側から「特別なオーナー様だけに」と銘打って、出資を促す案内も届いたという。夫婦は「少しでも多くお金を戻してほしい」と話した。【柴田光二、泉谷由梨子】

安愚楽牧場:「どう生活すれば…」預託農家悲痛

毎日新聞 2011年11月8日 22時03分(最終更新 11月8日 22時05分)

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111109k0000m040110000c.html

 破産手続きに入ることが明らかになった安愚楽牧場。預託農家が集中する九州・沖縄では、安愚楽牧場と契約している農家から「どう生活すればいいのか」と悲痛な声が上がった。

 農水省によると、安愚楽牧場の直営牧場は全国に38あり、このうち20カ所が九州、1カ所が沖縄県。また全国346の預託牧場のうち、4割近い133戸が九州・沖縄に集中している。

 宮崎県新富町の預託農家の男性(51)は、脱サラした約10年前、安愚楽牧場と和牛肥育の契約を結んだ。牛約110頭を飼育しているが男性は今も預託料約80万円余を受け取っていないという。「会社が説明会を開くのを待っていたが残念だ。利益が出ないのに無理して配当する制度に問題があったのでは」と力なく語った。

 約500頭の牛を肥育する鹿児島県大隅地方の預託農家の男性(67)も「現状がどうなっているのか情報がまったく入ってこない。廃業するしかないのか。今後、どうやって生活すればいいんだ」と肩を落とす。

 預託農家限定の被害弁護団(事務局・鹿児島市)の柿内弘一郎事務局長は「牛の価値を正当に判断せず、早急に牛が安く売られ、その結果、預託農家の救済が後回しにならないように願いたい」と話している。【石田宗久、黒澤敬太郎】


安愚楽牧場破産へ 配当・農家の影響は
2011年11月09日 asahi.com> マイタウン> 栃木> 記事

http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001111090005


和牛オーナー制度が破綻(は・たん)した安愚楽牧場が8日、東京地裁から民事再生手続きの廃止と保全管理命令を受けた。今後は破産手続きに移行する。命令の申し立てをしていた被害対策弁護団からは歓迎の声があがったが、全国7万人以上の出資者や預託農家への影響はまだ見えてこない。

 那須塩原市埼玉の安愚楽牧場の事務所は同日夕、混乱もなくひっそりとしていた。午後7時過ぎ、車で門から出てきた契約社員の男性(62)は「午後3時ごろ、本社(那須町)で説明を聞いた。当面は状況は変わらず、通常通り働く。不安はあるといえば、ある」と話した。

 被害対策県弁護団の須藤博弁護士は、「このまま会社が再生手続きを続けるよりは、第三者が公正で迅速な財産処理を進められるだろう」と決定を歓迎。オーナーへの配当については、「管財人がどれだけ早く会社の財産を処理できるかにかかっている。配当は(債権額の)10%にはならないだろうが、それでも再生手続きを続けるよりは増える可能性がある」という。

 オーナーのひとり、兵庫県加古川市の主婦(44)は「1割戻ってくるかどうか。それより少なかったら返金されても何にもならない」と憤る。この夏、投資金200万円分が満期を迎える予定で、全額返金を求めていた。「手続きの進捗(しん・ちょく)状況を逐一知りたい」と訴えた。

 保全管理人の渡辺顯(あきら)弁護士は8日、安愚楽牧場のホームページ(HP)で資料を公表。「オーナーが牛を受け取るという話は現実的ではない。大半の牛については売却を余儀なくされると認識している」とし、今後はHPなどで情報公開をしていくとした。

 また、預託農家への預託料については、「今後、牛の売却処分の進捗によっては、ご相談を申し上げることもある」とした。従業員の給料や退職金は確保されているとしたが、保全管理命令後の雇用継続については「ご相談申し上げることもある」とした。

 東京地裁に保全管理命令の申し立てをしていた全国被害対策弁護団の紀藤正樹弁護士はこの日声明を出し、「弁護団の懸念に対し裁判所が理解を示した」と評価。「財産の早期の回収だけでなく、関連会社や役員の責任追及も視野に入れ、できる限りの被害回復と情報公開がなされるよう努力する」とした。


「少しでもお金返して」「牛がやせた」 県内オーナーら

(11月9日) 下野新聞

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20111108/656677


 安愚楽牧場20+ 件(那須塩原市埼玉)の破産手続きが始まる見通しになったことについて、県内の和牛オーナー制度の出資者や預託農家は8日、「少しでもお金を返してもらいたい」「飼料が十分でなく牛がやせた」といった悲痛な声が上がった。一方、同牧場の被害者の相談に応じている県弁護団の須藤博弁護士は「第三者が管理することで透明性が担保される」と評価しながらも、オーナー救済には厳しい見方を崩さなかった。

 「民事再生でやれるのか半信半疑だっが、時間を掛けて少しでも返してもらえればと期待していたのに…」。老後の資金として夫婦で約5400万円を出資していた宇都宮市、無職男性(76)は深いため息をついた。

 同牧場は資金ショート寸前。大量の牛が餓死しかねない厳しい状況が判明し、男性は「お手上げになったということか。どうしていいのか分からないが、つぎ込んだ財産を少しでも返してもらいたい」と訴えた。

 約200万円を出資した那須塩原市の男性(71)は「これまでいい思いをさせてもらった。無理とは思うが、これからの生活を考えると少しでも返してもらえれば」とあきらめ口調だった。

 県内預託農家の50歳代男性は「今のところ安愚楽側から飼料供給や預託料の支払いは続いているが、十分な飼料を与えられず牛はやせてしまった。早く新しい経営の引き受け手がみつかることを願っている」と心配そうな表情を浮かべた。

 同牧場本社には現在約15人が勤務。応対した人事部の男性社員(62)は「破産について詳しいことは分からない。ホームページに載っているのでそちらを見てほしい」と繰り返した。

 県弁護団の須藤弁護士は「破産処理で配当が少し増える程度ではないか。財産である牛がどれだけ売れるかは分からない」と厳しい見方を示す。

 今後は資金の流れの解明や経営責任の追及が求められると指摘し、「破産手続きにまで追い込まれた同牧場を監督する立場にある国、県の責任も問われる」と強調した。


和牛オーナー制度で県内預託農家も困惑(秋田県)
[ 11/9 19:22 秋田放送]

http://news24.jp/nnn/news8612180.html


和牛オーナー制度で経営破たんした安愚楽牧場の民事再生手続きの廃止が、決まりました。

資金繰りのひっ迫が原因で、県内の預託農家からは不安の声が上がっています。

安愚楽牧場は繁殖牛のオーナーを募集し、仔牛が生まれると売却益をオーナーに還元する仕組みで急成長した畜産会社です。

しかし、資金繰りの悪化からことし8月に民事再生法の適用を申請していました。その後、牧場主体で 手続きが進められてきましたが、管財人の調査で牛の売却が進まず、えさ代すら賄えない逼迫した資金繰りが分ったということです。

県内では、先月末時点で、秋田市や潟上市などの3戸の農家が預託契約を結び、およそ400頭の肉牛を肥育しています。

今後、破産手続きが始まる事を受けて、預託農家からは「新たに自前で仔牛を購入する資金はない」「安愚楽牧場に補償を求めていくことも検討したい」との声が上がっています。県では、経営資金の融資など支援をしていく考えです。


※メモ・独り言

破産とか、その後の処理の事とか、私は知識を持ち合わせていないのでよくわからないままに書くが、破産になることで今後の動き(牛の譲渡・処分含めて)は少しは早くなるのではと期待している。

8月の「倒産」から3カ月以上経つのに、いたずらに牛を出荷するだけの状況で牧場や牛、預託農家の引受先は殆ど決まらないまま。
「民事再生」(最終的には清算)と言いながら時間ばかりが過ぎていた感がある。

破産になることで、牛の出荷数がいきなり増えたりしたのでは、また枝肉市場を混乱させる原因になるのかもしれないが、何某かの企業への牛の譲渡がなされれば、きちんと時間をかけ肥育された牛が出荷されるに違いなく、それに越した事はない。

市場の混乱と言っても、現在安愚楽牧場が出荷している牛は頭数は多いが、肥育途中の物(月齢が若い物)などが多く、いわゆる「裾もの」であり、ある程度のランクの物には影響を与えるまでには至っていない。が、需要と供給のバランスが崩れている事は確かだと思われる。

早急に、今まで停滞していた牛の引受先が決まる事を願う次第。

今回の安愚楽の問題で一躍有名になった「預託」という形態は、実は色々な企業がやっている。(もちろんオーナー制とかではなく)

ダイエーは預託肥育農家を抱え自社ブランドの「さつま姫牛」を、伊藤ハムも預託事業を展開。
イトーヨーカ堂は流通業界発の「繁殖から肥育まで」を、食肉業界大手のエスフーズの関連会社に預託し、牛肉の自社ブランド確立を目指している。

こういった大手の企業なら「牧場(牛舎などの飼育施設・従業員込み)」で安愚楽の直営牧場の引受先、もしくは預託農家との新たな契約などができるのではないかと思うのだが。
(大手の名前だけを挙げたが、実際には預託農家を抱える中小の企業もある)

今までは「民事再生」と言いながら動きの見えなかった牧場などの譲渡が「破産」によって早まるのではないだろうか。

もちろん「買い叩き」(言葉は悪いが)は、あるだろう。
が、現在の「約13万頭の、月に約20億の餌代」がかかるという状況を考えれば、いくら安くとも今よりは少しはマシなのではないだろうか。


ところで「月に約20億の餌代(現在は餌の量を減らしている状況でこの金額)」、現在の枝肉相場を考えると餌代を得るにも厳しい状態のはず。

東京市場では1キロ当たり300~400円台の値段を見る事があるが、安愚楽の牛が全体の相場を引き下げている格好だという話も聞く。
と畜料などの手数料・経費を差し引けば15万程度か。
ならば、引き受け手がいるなら子牛の内に譲渡してしまうのが得策だろう。


つーか、月に20億の餌代が(しかも今は量をケチってる)かかるってことは、年間240億円以上。
安愚楽は年間に2万5千頭から3万頭を出荷していたらしいのだが・・・・

1頭当たり80万円以上で売らなければ餌代だけで赤字だったってこと?

オーナーへの配当(集めた金額4000億、配当3%としても120億)まで考えたら、1頭当たり120万円以上で売らなきゃいけなかったわけか・・・・

すげ~、どこのブランド牛やねん

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