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2011/09/23

口蹄疫・宮崎日日新聞「新生の分岐点」4 マンパワー

※宮崎日日新聞が口蹄疫終息1年の宮崎の畜産会の現状を連載したものを転載
 (改行等、加えてある)


新生の分岐点4 マンパワー
初動防疫へ官民協力

(2011年9月2日付)

 「埋却地はあるが『殺処分が間に合わないからまだ掘るな』という状況があった」。
 昨年の口蹄疫で、埋却地確保の難航が殺処分の遅れを招いたとされている点に川南町農林水産課の押川義光課長は、こう反論する。
「100%ではないが、農家の7割は用地があった」と述べ、殺処分に当たるマンパワー不足も遅れの要因だと指摘する。

 県の新しい防疫マニュアルは、牛400頭の肥育農家で発生した場合の防疫措置には獣医師や家畜を押さえておく保定員など114人が必要とはじく。

 特に、発生市町村には埋却地の確保や作業員の食事の用意、発生農場の下調べなど多くの役割がある。このため、えびの、小林など隣接する市町村間で職員を相互派遣する協定がすでに県内3例締結されている。

       □  □  □

 一方、県職員の獣医師確保は抜本策が見えない。県内3家畜保健衛生所に勤務する獣医師は47人(2009年現在)にとどまり、1人当たりの管理農家戸数は246戸と全国最多。

昨年の口蹄疫では3カ月近く県外獣医師の派遣を受け、最盛期は1日200人超に及んだ。

 県人事課によると、7月に行った獣医師の採用試験では16人が合格したが、辞退者が出ている。
同課は「ほかの都道府県と併願できるため競争がある」と苦慮する。県は本年度から給与に15年間、3万円を上乗せする初任給調整手当(11年からは減額)を導入。

「九州の中でも充実した待遇」というが、牛や豚を扱う産業獣医師が減っており、県は長期的な解決も視野に入れる。

       □  □  □

 県は1日、畜産行政の経験がある職員を中心に、83人を新たに家畜防疫員に任命。これまでの48人から131人に増えた。
家畜防疫員は農家の衛生管理に目を配り、有事の際には発生農場で防疫措置を指揮する重要な役割を担う。

 その現場では民間の協力を得る仕組みができた。農業共済団体(NOSAI)に所属する獣医師の活用だ。
牛や豚の扱いに慣れ、昨年の口蹄疫でも活躍したが、県がNOSAI連宮崎に派遣要請したのは発生から2週間も後だった。

 その教訓から県は今年4月、初動で25人の派遣を受ける協定を結んだ。
NOSAI連宮崎の大和田孝二・リスク管理指導センター所長は「口蹄疫は初動に尽きる。だが、タイミングを逸したらマンパワーをいくら投入しても制圧できない」と語り、初期段階の手厚い対応と感染疑いの早期発見が重要だと説く。

 昨年、殺処分と埋却の現場には官民のさまざまな団体に所属する人員が入り乱れ、指揮系統が混乱した。

 県家畜防疫対策室の岩﨑充祐室長は「新しい防疫マニュアルは経験に基づき作られており、この手順に沿えば、適切に対応できるはず。実働演習を繰り返したい。」と話す。

 マニュアルを生かすのはあくまで人であり、人員は数を揃えればいいという話ではない。技術や経験の共有と確かな継承、そして再発防止への決意が伴われなければならない。


※関連

新生の分岐点1 飼育密度
 http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2011/09/post-8c33.html

新生の分岐点2 防疫意識
 http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2011/09/post-c848.html

新生の分岐点3 埋却地確保
 http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2011/09/post-2865.html

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