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2011/09/24

安愚楽牧場、出資金で配当調達か 「自転車操業」と専門家

安愚楽牧場、出資金で配当調達か 「自転車操業」と専門家

http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011092301000658.html

 和牛オーナー制度が行き詰まり、4千億円超の負債を抱えて破綻した畜産会社安愚楽牧場(栃木県)が、遅くとも5年前には新たな出資金で既存の出資者向けの配当などを調達していた疑いが強いことが23日、財務諸表を検討した複数の専門家の指摘で分かった。

 専門家は「自転車操業状態に陥っていた」と指摘。破綻の最大の理由について、同社は昨年発生した口蹄疫や東京電力福島第1原発事故による経営悪化としていたが、ビジネスモデル自体がそれ以前に破綻していた可能性が出てきた。

 経緯を確認する同日までの取材に対し、安愚楽牧場の回答はなかった。

2011/09/24 02:02 【共同通信】


20110924

※宮崎日日新聞は、1面(共同通信配信)と25面で記事にしている。
 記事の写真を貼っておくが、とりあえず全文転載(改行を加えた)

安愚楽牧場、出資金で配当調達か 5年前にはビジネス破綻

宮崎日日新聞 2011年9月24日
 

 和牛オーナー制度が行き詰まり、4千億円超の負債を抱えて破綻した畜産会社安愚楽牧場(栃木県)が、遅くとも5年前には新たな出資金で既存の出資者向けの配当などを調達していた疑いが強いことが23日、財務諸表を検討した複数の専門家の指摘で分かった。

 専門家は「自転車操業状態に陥っていた」と指摘。破綻の最大の理由について、同社は昨年発生した口蹄疫や東京電力福島第1原発事故による経営悪化としていたが、ビジネスモデル自体がそれ以前に破綻していた可能性が出てきた。

 経緯を確認する同日までの取材に対し、安愚楽牧場の回答はなかった。

 和牛オーナー制度は、安愚楽が雌の繁殖牛を一頭当たり300万~500万円程度でオーナーと呼ばれる出資者に売却し、数年後に買い戻す仕組み。

飼育は安愚楽が担当し、その間に生まれた子牛を売却して、年3~4%程度の配当が得られると宣伝していた。

 最近5年間の財務諸表によると、毎年3億~5億円程度の当期純利益を計上しているが、資産運用に詳しい大手町会計事務所の大黒崇徳代表税理士は「本業のもうけの割合を占める数字は0.1~0.8%。年3%以上の利益が出る事業ではなかった」との見方を示す。

 さらに
①自己資本比率が低く資本の大半はいずれ出資者に返還する必要がある
②現金が40億円減少する一方で固定資産が65億円増加し、資金繰りが悪い

―などから「出資が増えると、それ以上のお金が必要になるビジネスモデルだった可能性が高い」と指摘している。

 大手信用調査会社の担当者も「オーナーを募集し続け、必然的に簿外債務が膨らむ構造」と分析。

全国安愚楽牧場被害対策弁護団(東京)は、東日本大震災まで35万~50万円で推移していた繁殖牛の市場平均価格に注目し、「出資が増え続けないと成り立たない経営だった」とみている。


2011092425

破綻の安愚楽牧場「利益どう工面」
   経営状態 長年の謎  畜産関係者 生産性を疑問視

宮崎日日新聞 2011年9月24日


 「どう想像しても利益を出せると思えなかった。なぜ拡大し続けられるのか不思議だった」。
畜産農家や市場関係者は、日本最大の肉牛を保有する安愚楽(あぐら)牧場(栃木県)のビジネスモデルを疑問視。その経営状態が長年の謎だったとあかす。

 一般的な肥育農家のモデルは40万円で子牛を仕入れ、餌代など30万~35万円の経費をかけて育て80万円で売る。

だが、東京食肉市場の関係者は「安愚楽の肉は平均的に相場より安く、普通の農家なら赤字だろう。技術もそうだが、肉質を決める血統も悪かったのではないか」と推測する。 

 安愚楽は自社の強みとして
①繁殖牛が生んだ子牛を市場で売却せず、肥育して出荷する一貫生産
②大規模経営によるスケールメリット
―などと宣伝していた。

 しかし、東北地方のある畜産農家は「餌代の値引きはあまりなかったと聞いた。それに多数の牛を肥育すると目が届かず、死にやすい。大規模経営は技術がないと難しく、宣伝通りの生産能力があるとは思えなかった」と振り返る。

 「毎年子牛が1頭産まれ、それが配当になる」との表現についても「1年1産は理想にすぎない」と否定的だ。

 ある家畜商は、安愚楽が2000年代半ばから後半、市場で子牛を大量に買い付けていたと打ち明ける。「一貫生産なのになぜ必要だったのか。」40万円程度の牛でも50万、60万円で競り落としていた。肥育の経費を相当切りつめても利益を出すのは難しかったはず」と疑問を呈した。


高配当で解約防ぐ

【全国安愚楽牧場被害対策弁護団長の紀藤正樹弁護士の話】
安愚楽牧場が販売した繁殖牛の価格は市場の数倍から10倍で、オーナーと呼ばれる出資者には子牛が産まれなくても毎年「利益金」が還元されていた。
 
実態は牛の売買というより金融商品といえる。
満期を迎えたオーナー向けに年利8%超で継続出資を勧誘した時期もあった。
資金繰りが苦しい時期ほど高配当にして払い戻しや解約を防いでおり、自転車操業の状態が続いていた。


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