口蹄疫・家伝法改正案 関連報道
家畜処分全額補償 法改正へ
口てい疫や鳥インフルエンザが発生した際、処分した家畜に見あう金額を国が全額補償することや、発生の通報を怠った農家には、ペナルティを課すことなどを盛り込んだ家畜伝染病予防法の改正案を農林水産省がまとめました。
去年、宮崎県で発生した口てい疫では、農家からの通報の遅れや、処分した家畜の補償の問題などから、効果的な対策が進まず、感染の拡大を招いたと指摘されたことから、農林水産省が感染防止対策を強化するため、家畜伝染病予防法の改正を検討していました。
23日まとまった改正案では、
▼感染した家畜や感染が疑われる家畜を処分した場合、補償として国が支払う手当金を評価額の5分の4から全額に引き上げる。
その一方で、
▼農家などが発生の通報やまん延防止対策を怠った場合には、手当金の全額または一部を交付しないか、返還させるとしています。農林水産省では、口てい疫や鳥インフルエンザなど家畜伝染病の感染を早期に封じ込めるには、迅速な通報と処分が欠かせないとして、ペナルティを課すなどの厳しい対応が必要だと判断したとしています。
この改正案は来週にも閣議決定され、いまの通常国会での成立を目指すとしています。02月24日 07時12分 NHKローカル
処分家畜を国が全額補償へ
宮崎県での対応を教訓に検討が進められている家畜伝染病予防法の改正で、農林水産省は口てい疫や鳥インフルエンザが発生した際、処分した家畜に見あう金額を国が全額補償することや、発生の通報を怠った農家には、ペナルティを課すことなどを盛り込んだ改正案をまとめました。
去年、宮崎県で感染が広がった口てい疫では、農家からの通報の遅れや、処分した家畜の補償の仕組みが十分に整っていなかったことが対策の遅れを招いたと指摘されました。
このため、農林水産省は、被害を繰り返さないことを目指し家畜伝染病予防法の改正案をまとめました。
それによりますと、口てい疫や鳥インフルエンザの感染が疑われる家畜を処分した場合、補償として国が支払う手当金を評価額の5分の4から全額に引き上げるとしています。
一方で、農家などが発生の通報やまん延防止対策を怠った場合には、手当金の全額または一部を交付しないか、返還させるとしています。
農林水産省は「口てい疫などの感染を早期に封じ込めるには、迅速な通報と処分が欠かせないため、ペナルティを課すなどの厳しい対応が必要だと判断した」としています。
国内へのウイルスの侵入を防ぐ空港などの水際対策では、海外から入国する人に対し、農場に行ったことがないかを質問したり、荷物を検査して消毒したりできる規定が盛り込まれています。
また、農場での対策を強化するため、家畜の飼育状況などを毎年、報告することや、牛舎や豚舎の入り口付近に消毒設備を設置し、出入りする人や車を消毒することを、農家に義務づけるとしています。
農場以外の対策についても、消毒ポイントを通行する車は畜産関係だけでなく、一般車両も含めて消毒を受けなければならないとしています。
改正を巡っては、口てい疫は日本全体の畜産業に影響を与えるおそれがあるとして、国が感染予防対策に責任を負うべきだという指摘が現地を調査した日弁連・日本弁護士連合会などから出ていました。
これについて、改正案では、都道府県が国の指針に基づいて対策を行い、国はこれを援助するとしています。改正案は来週にも閣議決定され、いまの通常国会での成立を目指すとしています。
02月25日 12時44分2 NHKローカル
殺処分の全額補償 適用、昨年11月以降 公正判定へ第三者委
日本農業新聞 2月25日
農水省は24日、家畜伝染病予防法(家伝法)改正案で新設する通報義務などを怠った場合のペナルティーについて、公正な判定を行う第三者委員会を同省に設置する方針を明らかにした。
同法案では擬似患畜を殺処分した際の国による全額補償を、島根県安来市で昨年11月発生した高病原性鳥インフルエンザから適用する。
第三者委員会での判定も行う。全額補償をさかのぼって適用するのは24日時点では、これまで殺処分した7県、19養鶏場、139万羽になる。
第三者委員会は2008年に発覚した事故米不正転売事件で政府が設けた有識者による同委員会を参考に、法律家などで構成することで検討している。農家の経営再建支援に向けて改正案が成立すれば、速やかに設立したい考え。
改正案では、獣医師による家畜伝染病の擬似患畜かどうかの判断がなくても「一定の症状」を示す疑わしい家畜を見つければ、都道府県に通報するよう獣医師と農家に義務付ける。農家には飼養・衛生管理の報告や畜舎の出入り口に消毒施設を設置することも課す。
農水省が今後、省令で示す飼養衛生管理基準では、飼養規模に応じた獣医師数や埋却地の確保なども義務付ける方針だ。
いずれも、守っているかがペナルティーがかかるかどうかの判定材料になる。ペナルティーでは、手当金の全額か一部を交付しないことや、手当金の返還を求める。
※関連家伝法改正案 殺処分を全額補償 早期封じ込めに主眼
日本農業新聞 2011年2月25日家畜伝染病予防法(家伝法)改正案がまとまった。宮崎県の口蹄疫で初動の遅れが感染拡大を招いた反省を踏まえ、感染を早期に封じ込めることに主眼を置いた。擬似患畜を殺処分した際の国による手当金の全額補償は、農家が早期通報をためらわないようにするためだ。一方で、農家にも通報や埋却地の確保などを義務付ける。
埋却地や飼養規模に応じた獣医師数の確保などは、農水省が法案成立後に省令で示す飼養衛生管理基準で具体化する予定だ。
宮崎県の口蹄疫では、大規模に複数の牧場を展開しながら獣医師を一人しか置かず、通報が遅れた事例などがあったためだ。
とはいえ、埋却地の確保などは農家に大きな負担となる。農水省は新たな飼養衛生管理基準を実施する際、農家などから意見を聞くパブリックコメントや審議会などの議論を行い、軌道に乗せたい考えだ。
国が原則全額補償を行う代わりに、農家側も通報義務を含めて防疫対策をどう徹底できるかが今後の大きな課題になる。
農家に支払う手当金の全額補償をめぐる政府・民主党の調整は難航した。激甚災害の災害復旧も全額国庫負担ではないことを理由に、財務省が慎重姿勢を示したためだ。
農水、財務両省の調整は大詰めを迎えた22日も深夜までずれ込み、全農相の山田正彦・衆院農林水産委員長が同党関係者らが集まった会合で「財務省が認めないなら委員長提案で修正する」といら立ちを見せる場面もあった。
一進一退が続く中、全額補償で決着したのは「早期通報により感染拡大を初動で封じ込められれば、結果として財政負担の軽減や農家の安心感につながる」(農水省の政務三役)という信念だった。
民主、自民、社民などの与野党が足並みをそろえて全額補償を求めたことも、今回の決着を後押しした。
家伝法改正案のポイント
★擬似患畜への補償
通常の5分の4の手当金に加えて、残りの5分の1を特別手当金として交付し、国が評価額全額を交付
★全額補償の対象疾病
口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、豚コレラなど。
★農家の通報義務
獣医師、家畜の所有者は「一定の症状」を示す家畜を発見した場合、都道府県知事に通報。
★ペナルティー
通報などを怠った場合のペナルティーを新たに設ける。
特別手当金を含む手当金の全部か一部を交付しない。または、返還させる。★ウイスル侵入防止対策の強化
家畜の所有者は飼養・衛生管理状況を都道府県知事に報告しなければならない。
家畜の所有者は畜舎などへの出入り口付近に消毒施設を設置しなければならない。
航空会社や空港などは動物検疫所長が求める侵入防止措置に応じるよう努力する。★埋却地確保などの義務化
農水省が省令で示す飼養衛生管理基準で、飼養規模に応じた獣医師数や、埋却地の確保などを義務化。
★予防的殺処分
口蹄疫対策特別措置法に盛り込んだ健康的な家畜の予防的殺処分(ワクチン接種など)と、国による評価額の全額補償を家伝法で明記。対象は口蹄疫だけ。特措法で一部あった地方負担は廃止。
★施行期日
昨年11月に発生した疾病(高病原性鳥インフルエンザ)から適用。公布から6カ月以内に施行。
口蹄疫・家畜伝染病予防法改正法公布関連記事(H23年4月)
http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2011/05/h234-7752.html
口蹄疫・「改正家伝法成立」 関連記事
http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2011/04/post-44a4.html
口蹄疫・改正家伝法について 宮崎日日新聞 「識者に聞く」
« 口蹄疫・日弁連家伝法改正に提言 | トップページ | 平成23年 2月期、西諸県子牛せり。 »
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