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2010/10/24

口蹄疫・日本農業新聞「口蹄疫 課題と対策」専門家に聞く 4

8月25日

 家畜の健康 地域挙げ

津田 知幸(つだ・ともゆき)農研機構・動物衛生研究所企画管理部部長
(農水省口蹄疫疫学調査チーム長、食料・農業・農村対策審議会家畜衛生部会牛豚疾病小委員会会員)


 口蹄疫の発生では、「発見した時にどこまで広がっているか」が大きなポイントだ。最悪なのは、と畜場で見つかる場合だ。今回は初発が農家段階で見つかったため、最悪の事態ではなかったことに希望を持った。しかし、その後1例目が発見された時点で。既にウイルスは十数戸に侵入していたことがわかった。なぜ短期間で広がったのかが、一つのポイントだろう。

 10年前は宮崎では3戸の発生にとどまり、全部、小規模の肥育農家だった。出荷数も多くないし、家畜の出入りがなく、農家間の移動、ウイルスのかくさんはなかった。今回は農家の規模が大きくなり、動物の出入り、飼料の搬入も多く、出入りが頻繁だった。ウイルスが広がってしまった要因だろう。

 感染ルートは、畜産関係の資材、輸入わら、えさ、敷料なども含め調べているが、可能性の高いものは今のところ見つかっていない。消去法で行くと、それ以外という可能性-------物、人に付いていたものが持ち込まれたのではないかという気はしている。

 疫学調査で、重視するのは発生の順番だ。あれだけの大発生が単一原因で同時発生的に出たのか。同時多発であれば、日本全国で起こる可能性がある。今回解析したところ、同時多発ではなく、一つの感染から徐々に広がっていったことが明らかになった。疫学調査の作業はそれを線でつなぐ作業になる。

「アジア」から侵入

 ウイルスは、海外から侵入したのは確実だが、聞き取り調査、飼料の動き、搬入調査を行った中では家畜、畜産資材関係では有力なものは出てきていない。海があり野生動物は考えられない。渡り鳥については日本までの距離がある。リスクが高いのは人か物になるだろう。香港や韓国で出ているものと同じ仲間で、ウイルスがアジアから来たということは確かだ。

 病気の流行には、社会的な要因、生活習慣の影響がある。台湾の1997年の流行時は、春雪祭時期に子豚の需要が増え、中国大陸で移動が増えたことが背景にある。宮崎の場合は、野菜、果実なども盛んなので畜産以外のものの動きも影響したかもしれない。畜産物以外の動きも考えなければならない。

検疫守る義務徹底

 防疫は、農家だけが気をつけていても周りの協力が得られなければ難しい。海外から畜産物を持ち込む人がいるなど、国全体としてバイオセキュリティー(病原菌などの進入防止対策)の意識が低い。国民も知識を持ち、海外からの旅行者、日本に帰国した人が植物検疫、動物検疫を守ることが重要だ。

 重要なのは、ウイルスが間違って農場に入らないようにすることだ。「立ち入り禁止」の札だけでも効果がある。車、飼料運搬車などを極力家畜に近づけない配置が大事だ。外との接触をいかに絶つか。飼料タンクは外の道路に面した所に置き、飼料を外から入れて車を中に入れない。搬出時も、何ヶ所も寄ってくる車は避け、直行、消毒するなどのリスク管理が必要だ。豚であれば種豚、離乳豚、肥育豚ごとに分散して肥育すれば、どこかにウイスルが入っても切り離せば助かる。

 今まで畜産は、生産性の向上が大きなテーマだったが、今後は「安全」「安心」「動物の健康」がテーマになってくる。何より、病気を入れないことが大きなポイントだ。農場、家畜の健康管理は農家だけではできない。家畜保健衛生所や獣医師の協力、連携を柄ながら、地域ぐるみで取り組まねばならない。

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