口蹄疫・マスコミ報道他 6/15(火)
子牛の競り 佐賀で厳戒の中再開、農家も防護服姿
宮崎県で口蹄疫の感染が拡大していることを受け、5月以降中止されていた子牛の競りが2か月ぶりに再開された14日、多久市の畜産センターは、農家同士の接触を避けるなど厳重な防疫体制をとった。生産者からは、今後も競りが継続されることを期待する声が聞かれた。JAさがによると、繁殖農家と肥育農家の接触を避けるため、午前中に繁殖農家が車で子牛を搬入、運転手らは車から降りずに、職員が子牛を運び込んだ。午後から肥育農家が入場し競りを行った。防疫体制の強化のため、繁殖、肥育農家にも防護服の着用と身分証の提示を求めたという。また、農家の車両だけでなく、競りにかけられる子牛も酢で消毒が行われた。通常畜産センターには常勤の獣医が1人いるが、この日は県内3か所の家畜保健衛生所から獣医が派遣され、4人態勢で子牛の異常をチェックした。
JAさがの徳永春喜畜産・酪農部長によると、宮崎県都城市へ感染が飛び火したことで競り再開を予定していた他県で延期を決めたところもあったという。しかし、佐賀県は隣県で口蹄疫が発生していないこと、県内では年間約2万3000頭の成牛が出荷されているが、競りにかけられる子牛は年間約7000頭で県外の肥育業者がいなくても、子牛を売り切ることができることなどから、「再開しやすい状況にある」と判断。苦境を訴える県内の農家の声に応えるため、競り再開に踏み切ったという。
この日記者会見を行ったJA佐賀中央会の中野吉實会長は、「警戒を緩めるわけにはいかないが、農家は非常に困っている。最大限の防疫対策を取った上で、競りを続けたい」と話した。
子牛1頭を競りに出すため、畜産センターを訪れた武雄市山内町の男性(71)は「競りが行われない期間が長引き、収入のめどが立たなかった。口蹄疫は心配だが、対策をしっかり取って定期的に競りを行ってもらいたい」と要望していた。
(2010年6月15日 読売新聞)
口蹄疫で停止の食肉加工場、農水省が稼働容認 口蹄疫問題で稼働が停止している宮崎県都城市内の食肉加工場について、農林水産省は14日、特例で稼働を認める方針を決めた。同市の畜産農家で感染した牛が見つかったことを受け、発生地から半径10キロ圏内にある食肉加工場「ミヤチク高崎工場」の稼働が11日から止まっている。
国の指針では10キロ圏内にある加工場は稼働できないと定められているが、同加工場は県内の主力工場で、同省では、10キロ圏以外の家畜の食肉用の出荷を進めるため、稼働を認めることにした。再開時期については同県と調整を進める。
(2010年6月15日 読売新聞)
抗体検査 処分は総合的判断政府の現地対策本部の篠原農林水産副大臣は、都城市の農場の家畜を対象に行っている抗体検査で陽性と判断された場合に同じ農場の家畜をすべて処分する方針を明らかにしていましたが、この方針を修正し、処分するかどうかは現在ウイルスを持っているかどうかを遺伝子検査などで調べた上で総合的に判断する考えを示しました。
先週、口てい疫の疑いがある牛が見つかった都城市では当該の農家の周辺にある11の農場の牛と豚、97頭について血液を採取してウイルスに感染した痕跡を調べる抗体検査を行っていますが、篠原副大臣は14日の記者会見で、仮に抗体検査で陽性と判断された場合、同じ農場のすべての家畜を処分する考えを示していました。
ところが15日の会見で篠原副大臣はこの方針を修正し、抗体検査が陽性でも処分するかどうかは、遺伝子検査をしたり目で確認したりして現在ウイルスを持っているかや発症しているかどうかを調べた上で総合的に判断する考えを示しました。
これについて篠原副大臣は、「抗体検査が陽性でも家畜がウイルスを持っておらず発症していない場合もある。なるべくなら家畜の処分は避けたいわけで抗体検査は事前のチェックとして行うものだ」と述べました。
06月15日 12時41分 NHKローカル
きょうから60人 自衛隊員を増派 防衛相発表
2010年6月15日
宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、北沢俊美防衛相は15日の閣議後会見で、災害派遣している自衛隊の人数を同日から60人増やし、殺処分後の埋却作業担当を倍の120人態勢にしたと発表した。北沢防衛相は追加派遣も検討しており、自ら近く現地入りする考えを示した。自衛隊の派遣隊員数は、60人増員で計340人態勢となった。政府は、川南地域の全頭殺処分・埋却を20日までに終える意向で、今回の増派で埋却作業を加速させる。消毒作業の一部民間委託も始まったことから、担当隊員を埋却作業に振り分ける予定という。
北沢防衛相は「もう少し増員をした方がいい」と、態勢のさらなる補強に前向きな姿勢を示した。
=2010/06/15付 西日本新聞夕刊=
※山崎メモ
高崎のミヤチクの稼動を認める?抗体検査で総合的判断?
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コメント
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なかなか難しい問題ですね
価格の補てんの話もありますが(-_-;)
はっきりしてないので(-_-;)
都城の周辺農家の検体も陰性だったらしいので、安全宣言までまってもいいのでは?と個人的に思います
でも職員の方の販売の苦労を知っているだけに安定供給が必要だろうし、繊細な問題です
投稿: しん | 2010/06/15 21:18
うん? 抗体検査が陽性でも‥ってことは、ワクチン接種の牛・豚さん達も症状が出てなければ、処分しなくてもいいってこと?
20日に処理終了は、現在の数から算出したのかな?
これ以上、数が、増えたら困る? ?
空白地帯をつくるのは、有効だと思いますが、パホーマンス的思いつきで、出された対策と感じます。処理場を無理やり再開させて、実行するのが、今の情況に合っているのか疑問です。
投稿: 繁殖 | 2010/06/15 23:03
しんさん、繁殖・さん
まとめてお返事です。
繁殖・さんが書かれてるように「これ以上、数が増えたら困る?」って
私も思いました。要するに補償金を増やしたくないのか?って勘ぐってしまいましたよ。
お昼のニュースでは「早期出荷による緩衝地帯の方針変更」というニュースも流れるし、なんかフラフラしてるなぁなんて。
あ、個人的には早期出荷はちょっと無理がありすぎだろうとずっと思っていましたが。
高崎のミヤチクの稼動も、もうちょっと待った方が良いんじゃないのかなぁ。この時期に畜産関係車両がウロウロするとろくな事にならないのではという気がするのですけどねぇ。
投稿: センム | 2010/06/16 13:23
智太郎さん
せっかく書き込みいただいたのですが コメントの内容がこの記事に関係のないもの
であるため 削除させていただきました。
投稿: シャチョー | 2010/10/19 14:42