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2010/03/27

枝肉の格付の話3・・・歩留等級って何?

枝肉の格付は歩留等級と肉質等級で決まるという事を前回書きましたが、今回は歩留等級について。

歩留(ぶどまり)とは、一頭分の枝肉でどれ位の肉が取れるかの割合です。

って言われてもピンときませんよね。

まず枝肉が商品として売れるまでの過程を考えてみましょう。

枝肉には背骨や肋骨、皮下や筋肉と筋肉の間に脂肪が付いています。
枝肉を商品化するには骨や脂を取り除いて部分肉に加工せねばなりません。

Photo

①枝肉を4分割する(図:参照)

②脱骨(背骨や肋骨、大腿骨などを取ります)

③部分肉に分ける

お肉を売りやすく、使いやすくするために部位ごとに分けてある物の事を部分肉と言います。
ネック・肩ロース・サーロインなど13の部位に分けるのが基本です。
(この時、肉の周りに付いた余分な脂やスジを取り除きます。)

写真は加工され部位ごとに分けられた物の一部です。

Photo_2

部分肉は小売店や飲食店で、使いやすい様にさらにスジ引きされたり余分な脂を取り除かれ整形されます。
その後、すき焼き用・焼肉用・ひき肉などの形に商品化されます。

大体の数字ですが・・・

一頭の牛(生体)が枝肉になり小売・飲食店の商品として消費者に届くまでに、歩留等級Aの場合で枝肉の半分強、生体の3分の1まで重量が減ると言われています。

つまり700キロの牛さんからは約430キロの枝肉が、その枝肉からは約230キロの精肉しか取れないのです。

同じ重さの枝肉なら、より多くの肉が取れる方が商品価値がありますよね。ですから枝肉価格も高くなって当然です。

よりロスの少ない、効率の良い枝肉を選ぶめやすにするために、数値化して等級として表した物が歩留等級なのです。

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次は歩留等級の求め方を説明していきます。

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枝肉の話」カテゴリの記事

コメント

そうなんですよね。
枝肉を仕入れて売値をつける時に歩留まりを計算に
入れるのですが、ロスの多い牛と少ない牛とだと
結構利益率に影響しますね。
常連客様の多い専門店では
売値はそうそう変えれるものでもないですし。。

よくわからんのが枝肉に付いている腎臓脂肪。
何のために付いているのか不思議ですね…たぶん全部割除だと思うのですけど…
あと以前にセンムさんも言われていたけど、脂肪は部分肉にする段階で
かなり割除されて、ほぼ産廃直行ですね…文字通りウエイト高いかも?


毎回わかりやすい解説に感心しております、子牛生産者側からも納得できます(;_;)

無駄な脂肪をつけずに上手に育てます!!

ビーフな生活@和島さん

小売のお肉屋さんだと特に、対面での接客になりますからお客さんとの関係も大切ですよね~。
値段の変化や肉質について敏感な方もいらっしゃいますし・・・。

生産者としても、できるだけロスの少ない枝を作るのを目標にはしているのですが、なかなか・・・

YOSHIさん

腎臓脂肪(ケンネン脂)は、枝肉の中で最も高価なヒレを包み込む様に付いています。
ですから、ヒレを傷つけない為にも枝の状態では出来るだけ触らないようにしているのではないでしょうか。

わざわざケンネン脂を使って料理を作る料理人さんもいるようですから、全部が余分な物でもないようです。

ushikaidaisukiさん

なんか説明が長く長~くなってますがどうか最後までお付き合い下さいね。
分かりやすいと言って頂くと嬉しいです!

余分な脂を付けないってのはとっても難しいんですが、肥育の立場から言うと筋間脂肪が付きやすい牛は、やはり子牛の時に太りすぎの場合が多いみたいです。
お互い、がんばりましょうね!

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